【備忘録】vmware Workstation 16.2にWindows 98 First Editionをインストールする

稀に、初期のWindows 98(以降98FE)でしか動作しない(98SE/Meでは動作しない)アプリケーションやデバイスがあります。

vmware Workstationに98FEをインストールする際、音を鳴らすのに結構苦戦したのでそのメモ。

最初に詳しい方向けに結論

検索でたどり着いたあなたは、サウンドドライバを当てようとすると仮想マシンが停止してしまう現象でお困りなのではないでしょうか。

原因

サウンドドライバは、DirectX 6.1以降に依存しています。

対策

先にDirectX 9.0bをインストールします。
しかし、サウンドドライバが適用されていないサウンドカードがあると、DirectXがインストールできません。

そこで、対策としては、

  1. 仮想マシンからサウンドカードを一旦削除
  2. DirectX 9.0bをインストール
  3. 仮想マシンにサウンドカードを追加
  4. サウンドドライバをインストール

という流れになります。

ここまでで理解できたなら、以降は読まなくて大丈夫です。ありがとうございました。

用意する物

  • CPUがIntel製で、クロックが2.1GHz未満のホストパソコン
  • 98FE起動用フロッピーイメージ もしくは Windows 98 SE/MeのCD
  • Windows 98 FEのCD
  • Windows 98 SP1
  • IE5.5 SP2
  • DirextX 9.0b
  • Windows Installer 2.0
  • 最終までのWindows Update
  • 2.2GHz以上のCPU対応のパッチ
  • サウンドドライバ
  • USBドライバ

アップデートとドライバ全部入りファイルをご用意しました。
そんな怪しげなもん使えるか、という方は、自身で用意していただければ。

0. まずWindows 98SEまたはMeをインストール

98FEの起動用フロッピーイメージをお持ちの場合は、読み飛ばしていただいて構いません。

Windows 98 FEはCD単独でブートできないので、起動ディスクが必要です。しかし、今どきPCにフロッピーディスクドライブを搭載している方は少ないと思います。

Windows 98 SE / Windows MeのインストールメディアはCDから直接ブートできるので、適当な仮想マシンにインストールして、起動ディスクイメージを作成します。

98 SE / Meをインストールした仮想マシンに、フロッピードライブを追加し、仮想イメージを作成してください。

その後、コントロールパネル→アプリケーションの追加と削除→起動ディスク から、MS-DOSの起動ディスクを作成してください。

98 SEならイメージは2枚分、Meは1枚分になります。
(98 SEの場合、途中で仮想マシンの設定(ホスト側)に戻り、仮想イメージを入れ替えてください。)

1. 仮想マシンを作成

Intel製CPU搭載で、クロックが2.1GHz未満のホストパソコンに、vmware Workstationをインストールします。ProでもPlayerでも大丈夫です。

vmware Workstationで仮想マシンを作成します。
CPUコアは1が上限、ディスク容量は127GBが上限、インストール時のメモリは512MBが上限です。お好みでどうぞ。

作成できたら、まだ起動しないでください。

カスタマイズ

サウンドカードを一旦削除

カスタマイズで、一旦サウンドカードを削除します。
DirectXのアップデート後に追加するので、ご心配なく。

フロッピードライブを追加

フロッピードライブを追加し、イメージファイルとして冒頭で作成したMS-DOS起動ディスクのイメージの1枚目を指定します。

「起動時に接続」にチェック。

設定ファイルの書き換え

作成された仮想マシンのフォルダに行き、 [ 仮想マシン名.vmx ]というファイルをエディターで開きます。

vmci0.present = “TRUE”

という行があると思いますので、

vmci0.present = “FALSE”

に書き換えてください。9x系では使用できない仮想デバイスです。

2. インストール

仮想マシンを起動します。フロッピーイメージから立ち上がってきます。

仮想ハードディスクのフォーマット

Support CD-ROMモードで起動し、fdiskコマンドで仮想ハードディスクにパーティションを作ります。

Ctrl + Alt + Insertで一旦再起動。

その後、format c: でフォーマットが始まります。

98 FE インストール

再度Support CD-ROMモードで起動します。現在

A:>

と表示されていると思います。CDドライブはDかEにマップされているので、[ D: ]と入力します。[ dir ]コマンドを入力して、中身が合っているか確認してください。合っていなかったら[ E: ]を入力して同様に確認します。

98 FEのインストールメディアが見えたら、[ setup ]と入力します。[Enterで続行]するとチェックが始まります。

「このバージョンのScanDiskはMS-DOS 5.0で使用できます」という警告が出たら、[Escで続行]でインストールが始まります。

あとはガイダンスに従ってインストールします。

途中で起動ディスクを作る画面が出るので、「次へ」をクリックし、「フロッピーディスクを入れてください」という表示が出たらキャンセルします(イメージを作っておいても構いません)。
その後、ホスト側からフロッピーイメージを切断します。

インストールが終わったら、一度シャットダウンしてスナップショットを作っておくとよいでしょう。

フロッピードライブの「起動時に接続」のチェックを外します。

3. 順にアップデート・ドライバ適用

SP1

/0_sp1

インストールが終了したら、SP1をインストールします。
仮想CDドライブにSP1のディスクイメージを入れて、Jpn/launch を実行して適用してください。適用したら再起動します。

98FE SP1は、大昔のPC雑誌の付録とかについていることがあります。

vmware Tools

vmware Tools をインストールします。
vmwareホスト側で、「仮想マシン」→「vmware Toolsのインストール」を選択すると、イメージがマウントされてインストールが始まります。適用したら再起動します。

IE5.5 SP2

/1_updates/1_IE55SP2JP.exe

IE5.5 SP2をインストールします。特に注意点はありません。適用したら自動で再起動します。

DirectX 9.0b

1_updates/2_directx90b.exe

DirectX 9.0bをインストールします。
最初の解凍先をデスクトップにすると面倒がありません。

解凍後、DirectXフォルダの中のインストーラを実行します。

サウンドカードが有効になっているとインストールで固まるので注意。適用したら自動で再起動します。

Windows Installer 2.0

1_updates/3_InstMsiA.exe

Windows Installer 2.0をインストールします。特に注意点はありません。

サウンドドライバ

一旦マシンをシャットダウンして、仮想マシンにサウンドカードを追加します。

起動後、「新しいハードウェアが見つかりました」が表示されたらキャンセルします。

2_vmware_drivers/sound/midi_sound_source

MIDI音源ファイル3つを、 C:\Windows\System 内に追加します。

2_vmware_drivers/sound/epw9xup.exe

サウンドドライバをインストールすると、再起動を確認する画面が出ますが、一旦待ちます。

「新しいハードウェアが見つかりました」の表示が出ては消え、を何回か繰り返すので、表示が出なくなったところで20秒ほど待って再起動してください。

再起動後、起動音が鳴るはずです。

USBドライバ

2_vmware_drivers/usb/nusb320-Jpn-98FE.exe

USBドライバをインストールします。98SEは違うファイルなのでご注意ください。

最終までのアップデート

3_updates/_W98.bat

サポート終了時点までのアップデートをインストールします。

Windows 9xの修正ファイル保管庫。様のファイルです。入っているものや使い方は作者様のWebページをご覧ください。

2.2GHzを越えるCPUのサポートパッチ

4_updates/312108JPN8.EXE

ndis.vxdを更新するパッチです。
これを適用することで、2.2GHzを越えるCPUを搭載するマシンをホストにできるようになります。

4. お疲れさまでした

このイメージをovfで吐いておけば、後は好きなマシンをホストにできます。

9x系はIntel CPUのホストの方が無難です。

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