MacBook Airにそっくり、と話題になったioBook Air。
http://iosys.co.jp/pages/product/iobook-air
元々OSは搭載されておらず、Windows 7をインストールして使用するように設計されています。
今回はこれにWindows 8.1を入れてみようというお話。
まず、ioBook AirにWindows 8.1を入れるにあたって、次のような壁が存在します。
- チップセットドライバ
- グラフィックドライバ
- Wi-Fiドライバ
チップセットドライバとグラフィックドライバは、付属のCD-ROMからはインストールできません。
IntelのサイトからWindows 7用をダウンロードしてくることで使用することができます。
チップセットドライバは、Intel DN2800MTという製品のものが流用できます。現時点では、2011/08/16付けの、9.2.2.1034が最新のようです。
グラフィックドライバは、Intel GMA 3600 Seriesのものをダウンロードします。現時点では、2013/12/10付けの、8.0.4.1.1096が最新です。
Wi-Fiドライバは残念ながらありません。
USBドングルを使用するか、自分でカードを交換することになります。
交換の際の注意点です。
ioBook Airは、一般のノートPCと同じように、mini PCI ExpressカードによりWi-Fi/Bluetooth環境を実現しています。
しかし、PCI Express部分は導通しておらず、USB 2.0の信号のみが出ているため、一般に販売されているカードは使用できません。
そこで、mini PCI ExpressからUSB 2.0の信号を引き出すカードを使用し、その先にUSBドングルを接続することでWi-Fi環境を実現することにします。
用意するもの
- トルクスドライバー T5 (星形ねじ)
- MINIPCIE2USB2 (ProjectM)
- GW-USNano2 (PLANEX)
トルクスドライバーで本体を開けます。
厚い部分の両端と、本体中心の1箇所が長いねじ、その他は短いねじです。
まず、元から刺さっているカードを取り外します。
Wi-Fi/Bluetoothとアンテナ線が2本刺さっているのでこれを外し、2つのねじを外すと取り外すことができます。
蛇足ですが、このモジュールは技適が通っていないようです。
次に、MINIPCIE2USB2をハーフカードサイズにカットします。ねじ穴を切り落とさないように気をつけましょう。
GW-USNano2を分解します。
細いマイナスドライバーを差し込んでひねるとプラスチックが外せると思います。
なお、このモジュールは技適が通っていますが、分解すると無効になる可能性があります。
MINIPCIE2USB2とGW-USNano2の裏側の基板部分に絶縁テープを貼ります。
ショートしていると使用できない可能性があります。
また、USB部分の厚みを増すことで接触をよくする意味もあります。
GW-USNano2の基板を金具に戻し、MINIPCIE2USB2に装着します。奥まで差し込まないと本体に入らないので注意してください。
この状態で本体に装着し、ねじを止め、ふたを閉めます。アンテナ線は使用しませんので、挟み込みに注意して閉じましょう。
これにより、Windows 8.1の標準ドライバでWi-Fiが使用できるようになり、また11nでの接続に対応します。本体が金属なので電波が弱くなりますが、リンク速度72Mbpsほどで接続することができます。
注意点として、技適が無効/通っていない機器で電波を発信すると電波法に抵触する可能性があります。自己責任でお願いします。
これで、Windows 8.1のインストール準備ができました。
Windows 8.1 Update適用済みのディスクでインストールすれば、64GBのSSD容量をより多く活用することができますのでおすすめです。
Windows 8.1をインストールした際にわかっている不具合は以下の通りです。
- 一部のストアアプリを起動するとブルースクリーンで落ちる
→ストアアプリは使用できません。
Windows 8のディスクしかない場合は、グラフィックドライバをインストールする前にアップグレードし、それからグラフィックドライバをインストールしてください。 - 画面を閉じた場合にスリープしない場合がある
→スリープ/休止状態にしてから画面を閉じてください。
Windows 7よりも快適に使用できるので、興味のある方は試してみてください。